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ふつうのそううつ、または虎とバラの日々。なにわ女のばたばたいそがしライフ。
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「綺麗な人」と言われるようになったのは、四十歳を過ぎてからでした (光文社文庫) 


林真理子のエッセイ。薦められて読んだ。

「『綺麗な人』と言われるようになったのは、四十歳を過ぎてからでした」


・・・タイトル長いよ!

女性誌「VERY」の連載をまとめたもの。
アンアンの「美女入門」にうんざりしていたので
また自慢話か!とタカくくってたけど思ったより面白かった。作者は素直な人なのだと思う。

東京でのセレブ生活を、それっぽいキーワードをちりばめて
描かれる日常はたしかに一般人には手に届くものでない。
六本木ヒルズ、バーキン、シャネル、京都のお茶屋遊び・・・。
しかし金持ち臭いことをサラリと書いてのけるので、嫉妬を通り越してすがすがしささえ感じた。

それ以上に興味深かったのは作者自身の苦労。
お金をかけて美食して太って(当たり前だ)服が着られないからと
自宅にトレーナーを呼んで(!)ダイエットの繰り返し。でもすぐにリバウンド。
ジーンズに腹が乗る様子など包み隠さずに書き綴る。
他にもネイルがはがれたままだのババシャツを着るだの
セレブのくせにどこか抜けているのは、現実的な作風で人気を得ている彼女らしい。

いきなり金持ちにはなれないし、性に合わないかもしれないけど
女を降りずに頑張ろうと悪戦苦闘する作者の緊張感は見習ってもいいと思う。
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ガラスの仮面 1 (花とゆめCOMICS)
ガラスの仮面 1 (花とゆめCOMICS) 


ちょっとやさぐれたので、ひとりになりたくて久々にネカフェに行ってみた。

ネカフェに行くといつも悩むのは、「マンガかネットか」という所である。
ネットは家にもあるし、せっかくやからとゲームに精を出したらたぶん主婦業壊れる。
じゃあとマンガを探しに行くんやけど、最近のはどれが面白いのかわからない。

仕方なく、こういう時は今まで読んだ本を再読する。たいていは「ガラスの仮面」。
これは何度読んでもツッコミどころ満載で唸ってしまう。感動する。
度重なる休載でもう未完やろと言われつつ、それでも読者がついて来てるというのはすごい。
メチャクチャではあるんやけど、サービス精神満載なのは間違いない。


サービス過剰で思い出したのか、ほんと久々に島崎譲の「THE STAR」を読んでみる。
昔本好きの友人に薦められて読んでみたんやけど、これは男版「ガラスの仮面」である。
平凡な青年・長瀬優也が、人の良さと超人的努力で芸能界を駆け上がっていく。
登場人物のほとんどが当時人気の芸能人等をもじっててなかなか面白い。
主人公を主役に起用する監督陣の、設定無視のメチャクチャな所が
「ガラスの仮面」で北島マヤにわざと試練を与える月影千草に似ている。

このマンガ、最初はただのサクセスものかなと思っていたけど
読み進めるうちに「これは少年マンガのてんこ盛りや~!(By彦摩呂)」とわかる。

はじめはサクセスストーリー、中盤からライバルとの戦いがメインとなり、
気がつけば役柄によって刑事物・冒険・格闘技とその章自体が独立した物語になっている。
その間にラブストーリー(とお色気)を挟み、ライバルとの友情が成立。
そして何といっても「ありえへんでしょ!」とツッコむスキも与えないほどの無理な設定の連続。
ズブの素人がいきなり剣の達人になってたり、拳法の奥義を身につけていたり、
出会ったアイドルたちが必ず「長瀬さん、ステキ・・・」とハート目になってたり。
少年マンガで喜ばれる要素がこれでもかとぎゅうぎゅうに入ってるのがこの作品なのだ。


やさぐれた私は、「THE STAR」をポテチを食べながら読んでいたけど
途中から胸焼けがするようになった。マンガのせいかはわからない。
古い単行本なのに、連載当時の熱がそのまま移ってきたような気がする。
時間の都合上途中までしか読めなかったので、続きが気になって仕方がない。

今のマンガはみんなつるっぺたで、自己満足の域をなかなか出ないように感じる。
本気で読者を喜ばせたい・楽しませたいと思う創作者が、今の日本にどれだけいてるんやろ?
発達障害に気づかない大人たち (祥伝社新書 190)
発達障害に気づかない大人たち (祥伝社新書 190)


先に言ってしまうと、私はADHD(注意欠陥・多動性障害)の疑いがあるかもしれない。
にも取り上げたけど。
確定診断を受けておらず、あくまでも「かなり近い!」と自覚しているだけの話だ。
ただ、ネット上ではあるけど一応医療関係者への相談はしている。
生育歴・症状・服用薬などを自己申告で。
チェックリストよりは詳しく、対面診察よりは簡素である。

発達障害で実際に診断が確定した方、医療関係者の方、すみません。
あくまでも「可能性がある」立場の人間の言うことなので
勘違いや考えすぎな部分もあると思いますが、見過ごしてやってください。


さて、あんまり気にせず過ごそうと思いつつも、毎日の自分の行動を振り返って
「これってまさか?」と思うことがけっこうある。
掃除・片付けが恐怖なほど嫌いなことや、忘れっぽいこと・飽きっぽいこと
好きなことは集中しすぎて人の話を聞いてなかったり・・・・・。
昔はもっとひどかった。忘れたいようなこともあった。(犯罪は絶対ないです)

別に、欠点の全てをADHDのせいにするわけではない。
ただ、こういうことがあるたびに「躁うつ病かADHDか、どっちの影響やねん!」と
ツッコミたくなるし、それを何とかしたいと多少は努力してもその努力さえ続かないのだ。
はっきりいって苦しい。人が普通にやってることが何でできないのかと悩む。

解決策をどこかで探してたんかなー、と思った。この本自然に手に取った時は。
この本が他の発達障害関連本と違って画期的(?)と思ったのは
著者自身がADHDであり、しかも医者というところ。
そしてなんと言っても「大人の発達障害」に焦点を当てているところだ。
発達障害は子供にしかない、と言われ戸惑うこともある当事者には
チェックシートや生活上での注意点も載ってて安心できる内容と思う。
女性の発達障害についても書かれてあり、これは嬉しかった。
「片付けられない女」で一括りにされるのはもううんざりだったので。

「発達障害って、最近よくTVや雑誌で見るなぁ」ぐらいの人でも読みやすい。
タイプや対処法・周囲がどう接すればよいかなど、詳しく書かれている。
タイプっつったって、みんなどれかにはあてはまるんじゃないの?考えすぎー。
とか言う人もいそうだが、そこは当事者が冷静に判断すればいい。
(こういう人はうつ病でも「落ち込みなんて誰にでもあるよねー」とか言って
患者を追い詰めてることに気がついていない。悪気がないのが一番怖い)

ただ、アスペルガー症候群については数ページの説明のみで
他の発達障害については全く取り上げられていない。非常に残念である。
ADHD中心で書きたいならタイトル変えればよかったのに・・・・。

そして、裏付けが曖昧な記述もあるのでそこは慎重に判断した方がよさそう。
たとえば原因のひとつだという「ゲーム脳」は一部ではニセ科学と言われるし
食生活も「これがイイ!」というのは人によって違う。薬物療法も賛否両論ある。
何よりも「発達障害は治せる」と書くのはいらない誤解を与えかねない。
個人的には「生活するのに困らないレベルまでコントロールできる」というのが正しいと思う。
「発達障害は万病の元」という書き方も、たとえ事実でも配慮してほしかった。

科学的なもので説明できないことは無数にあるし、個人が信じる・信じないは自由だけど
仮説の域を出ないものは、それなりの注釈をつけるなり断定的な書き方は控えた方がいいと思う。


ちなみに私、症状にあてはまるものは多かったけど、チェックシートではそれほどでもなかった。
気分障害は発達障害の合併症と言われ、実際躁うつ病としては治療・服用中やけど
チェックが少なかったのは薬でコントロールが効いてるせいかもしれない。

本当のことは、今んとこ誰にもわからない。
わかってもわからなくても、一緒かもしれない。
葬式は、要らない (幻冬舎新書)
葬式は、要らない (幻冬舎新書)


話題になってるし、なぜか葬式に興味があるので読んでみた。
(もちろん人が死ぬのが好きなわけではない)

ちょっとむずかしかったかなあ。
手に取った人のほとんどは「どうすれば葬式に金がかからないか」を
期待して読んだと思われるのに、核心がなかなかはっきりしない。
考え方から変えないと、お金のかからない葬儀をするのは難しい。という意味にみえる。
戒名がなぜあんなに高いのかをきちんと説明し
葬式仏教を作り出した宗教側だけでなく、それを利用する側にも非があると
丁寧に書いている点はスゴイと思うんやけど・・・・・。

私は死んでまでお金がかかるなんてアホらしいと考えるので
葬式は身内のみで地味にやってほしい。
火葬の後は海にでも散骨して、遺品もどんどん捨ててしまって。
子供もいないし墓は作るだけもったいない。
100年経てばたぶん、私を知ってる人なんてほとんどおらんのやから。

要は故人の希望にできるだけ沿うことが大切なのだと思う。
それがお金のかかるものなら文句を言われる筋合いはないけど
望んでもいないのに遺族や会社関係者の見栄だけで
ムダに華美な葬儀を出すのは、本当の意味での鎮魂とは違う気がする。
やっぱり今日も病んでいる―(注)うつ病


藤臣さんは「人生とはなんだ」シリーズで知った。
今でいうエッセイマンガ・体験マンガのさきがけみたいな内容で
少女マンガの画風とはガラッと変わった彼女は、なんかすごく楽しそうだった。
もちろん、見えないところで様々な苦悩を抱えていることは知らない。

数年後、私が「なんかおかしい・・・」と悶々してた時に出会ったのは
「精神科へ行こう!」だった。(藤臣さんはマンガで共著)
コレを読んで迷わず精神科へ行った。抵抗もなかった。
この本に出会わなければ、私は悩んだまま自死してたと思う。

エッセイやマンガの藤臣さんはいつも元気である。
時々大丈夫か?と読んでるこちらが心配になりそうな。
本人はうつ病+パニック障害と公言していたけど
それ以外の何か病的な明るさを何となく感じていた。


最近全然お見かけしないなー、と思っていたら、篭っておられたそうで。
しかもパニック障害だと思ってた症状が、実は双極性障害2型だったらしい。
ちなみにADHDらしきものもあるらしい。(確定ではない。傾向があるだけ)
私と一緒やん!何たる偶然!!

そんな藤臣さんの近著「やっぱり今日も病んでいる―(注)うつ病」を読んだ。
「何かが違う」一色の生い立ちから、迷走する青春時代を経てプロ漫画家へ。
「私は変・人とは違う」と言うと鼻につく感じやけど、彼女は心から冷静に思っていた。
その理由を他人のせいにせず、まあいいさと納得しながら人生は進む。
でもその責任感の強さがますます彼女を追い詰める。悲壮感はないのに。

藤臣さんの思っていることや状況が、いちいち私と被ってるところが多かった。
弱っていても人に頼れない気持ち・走り続けないとという強迫観念。
精神疾患になると誰もが「無理しないで」「甘えていいよ」と言ってくれるけど
それを信用していないわけでなく、もう「変えられない」ことなのだ。
もっと楽になれるのはわかってても、そうすることさえ弱った人間には難しいのだ。


藤臣さんはこれから、またマイペースでお仕事を続けられるのだと思う。
ムダなポジティブ・過剰なネガティブを笑いとばしつつ。

私はどうだろうか。「こうでなければダメ!」という鎖を、まだ自分でちぎれずにいる。
作者近影
HN:
よしは
性別:
女性
趣味:
阪神・音楽
自己紹介:
ごくふつうに働き、ごくふつうに家事する、ごくふつうの主婦。
でも、ただひとつだけ違っていたのは・・・・
奥様は「双極性障害(躁うつ病)2型」だったのです。
( ̄▽ ̄;)はははっ
少しずつあせらず、が目標。
「がんばる」のはもう終わり。

<今飲んでるのは・・・>
・リーマス(気分安定薬)
・デパケンR(同上)
・デプロメール(抗うつ薬)
・チラーヂンS(甲状腺の薬)
・ソラナックス(抗不安薬)
・マイスリー(睡眠導入剤)
★治療や薬については必ず
専門家に相談してくださいね★
おしらせ
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